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スタートアップ企業ならやっぱり気になる 資金調達の基本

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会社をこれから起こそうと考えている方や起こしたばかりの方が気になるのは、やはり「資金」のことではないでしょうか。最初はリスクを少なく抑えようと自己資金で起業する、というのもひとつの手ではありますが、黒字化するまでに時間を要してしまったり、事業を拡大しようとした時に投資が必要になったりと、自己資金だけでは対応しきれない場面に遭遇することは、スタートアップ企業であれば珍しくない話です。

会社運営に資金がないと会社の成長が阻害されてしまうばかりではなく、せっかくいいモノを作っているのに資金が無くなってしまえば、会社そのものが存続できなくなってしまいます。

そこで会社を健全に運営していくには「資金調達」をうまく活用していくことも考えなければなりません。資金調達と一言で言ってもベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家からなのか、金融機関からなのかによって返済義務の有無が違ってきたり、最近では、特定のステージラウンドでだけ応じられるVCがあったり、またITベンチャーやバイオベンチャーなど、事業ごとに特化したVCなどもあり、資金を調達する方法は多様化しています。自社のステージラウンド、事業ではどこに相談すべきなのか、どの選択肢を選ぶべきなきなのか、しっかりと検討する必要があります。

ステージラウンドってなに?

資金調達を検討するうえで、現時点で自社が会社の成長段階を示す指標であるステージラウンドのどこにいるのかを理解する必要があります。各ステージラウンドのレベル感を理解しておきましょう。

①シードラウンド

会社として第1段階の生まれたばかりの会社。シードとは種の意味であり、成長度合いとしては、サービスやプロダクトをリリースするため、開発を進めているといったステージの会社になります。この段階での資金調達は、自己資金や家族・知人、エンジェル投資家、シード特化のVCで、資金調達額としては、数百万円から数千万円程度です。

②シリーズA(アーリーステージ)

商品・サービス提供が始まり、日々マーケティングを行っているようなステージにいる会社。この段階での資金調達はほとんどがVCからの提供になります。資金調達額としては、数千万円から2億円程度です。

③シリーズB(成長ステージ)

ビジネスモデルが確定して商品・サービスが軌道に乗りはじめ、さらに成長するための資金が必要な会社。この段階でも資金調達はほとんどがVCからの提供になりますが、事業連携が前提で事業会社が担う場合もあります。資金調達額としては、VCによって差がありますが2億円から10億円程度です。

④シリーズC(レイターステージ)

Exit(創業者やVCなどが株式を売却し、利益を手にすること。Exitの主な方法としては、株式公開、株式譲渡、経営陣による会社の買収(MBO)などがある)するために、十分な利益、または売上を出すための資金が必要な会社。この段階での資金提供は、Exitの得意な大手ベンチャーキャピタルや事業会社が担います。資金調達額としては、シリーズBとCの区分自体が明確ではないのですが、日本で10億円超えの調達をした会社は数社程度に留まっています。

1社あたり平均資金調達は3億円超え!?

日本国内最大級のスタートアップ・データベース「entrepedia」を展開する株式会社ジャパンベンチャーリサーチがまとめた国内スタートアップの資金調達情報レポート「Japan Startup Finance 2017」によれば、2017年の調達額は過去10年で最高となる2,791億円(前年比で21.7%増)でした。しかし、社数では金額不明のものも含めてここ5年においてはもっとも少ない1,101社だったと発表しました。

なお、数年前まで多くの割合を占めていた5,000万円未満の割合が減り、億単位の調達案件が増加しています。また1社あたりの平均調達額は拡大傾向にあり、2017年は3億円を突破(前年比27.6%増)。1億円以上の調達をした企業の割合も半数を超えています。

調達が成功するかしないかで、企業の未来も左右されます

スタートアップ企業が利用できる資金調達とは

スタートアップ企業が多く利用するのはVCや投資家からの資金調達になるでしょう。しかし、それ以外にも資金調達の方法はあります。それではひとつずつ見ていきましょう。

ベンチャーキャピタル(VC)からの出資

VCから出資を受ける場合の最大のメリットは、まずは返済不要であるということです。この点が銀行をはじめとする融資と決定的に違うポイントです。また、VCの場合には、この出資することが本業になりますので、上場や事業売却というExitに持っていくために、何が何でも投資先を勝たせる、いろいろな力添えをしてくれる場合があります。近年、VCの数が増えてきており、業種やステージラウンドに特化したVCや資金を出す以外にもさまざまな支援を提供してくれるVCなども登場しています。

ただ、出資を受ける場合には、返済不要である代わりに株式と交換の形で資金を得ることになります。株式とは「会社の所有権」です。株式の所有割合によって、会社に対して行使できる権利が決まっており、割合が大きくなれば存在感が変わってきます。出資を受ける場合には、このことを踏まえて資金調達を行うことをお忘れなく。

エンジェル投資家、個人投資家からの出資

エンジェル投資家や個人投資家という呼ばれる人たちがいます。VC同様にエンジェルや個人の投資家から出資を受ける場合、返済は不要です。しかし、変な投資家を入れてしまうと、投資家自身のメリットになるようなこと、投資を受けた会社のためにならないことを要求してくることもあるので、注意が必要です。

日本政策金融公庫からの融資

日本政策金融公庫は、国が100%出資している金融機関で、創業者のための銀行になります。民間の銀行では、まだ実績がない、どうなるかわからない、返済できるかわからない会社などに、リスクを取って融資してはくれません。それでは創業間もない会社に資金が回らなくなり、経済が発展していきません。国がそういった会社を支援するため、支援策の一環として日本政策金融公庫が融資を行っています。

信用保証協会からの融資

信用保証協会は国の機関です。民間の銀行が創業者に融資して際、もし創業者が返済できなくなる場合もあります。そのリスクを銀行に代わって負ってくれる機関になります。また、銀行独自で融資することもありますが、信用保証協会がつかないので、よほど信用度がないと融資はいてくれません。

補助金や助成金の活用

どちらも融資とは違い、原則返す義務はありませんが、基本的に申請した事業が完了した後に受給できます。つまり後払いです。助成金は、厚生労働省が管轄しており、採用や人事制度など関するものが主になります。補助金は、経済産業省が管轄しており、主に設備投資などに関するものになります。どちらも申請のハードルは高く、また着金までに日数もかかるため、すぐすぐ必要な資金に当てるという意味での調達には向いていません。

クラウドファウンディングの活用

企業や個人が目標金額を設定し、インターネット上で不特定多数の一般個人などから、少額の資金を集める方法になります。インターネットやスマートフォンの普及などによって、BtoCでの資金調達が可能となった比較的新しい方法になります。新しい商品やサービスを作るための資金を集め、目標金額に達したらその見返りとして支援者に対し、負担額に応じたリターン(商品やサービス)を提供する「商品購入型」のほか、株式との交換を前提とした「投資型」、「寄付型」といったものもあります。

複数のVCからの資金調達が望ましい

VCから資金調達するということはただ単に資金を得るだけではなく、VCは出資した事業が成功するために、人材育成のサポートや次の資金調達先の紹介、IPOの手助けなど、さまざまな力添えをしてくれることが期待できます。しかし、VCひとつだけでは、そのどれかだけになってしまいます。VCによって得意分野は違いますので、複数から資金調達をすることが望ましいと思われます。

また出資比率が単独のVCで50%以上になってしまうと意思決定の際、創業者よりそのVCの発言力が高くなってしまうこともあります。それでは、せっかく起業したのに創業者が思ったような会社運営をすることができません。例えば、創業者30%でも、VC10社で7%ずつの出資であれば、1社か2社が反対したとしても創業者が合理的な決定で事業を進めることができます。

資金規模にあったオフィス選び

起業したばかりの時期であれば収入より支出が多くなりがちです。資金調達前は自宅兼オフィスでも良いかもしれませんが、資金調達を成功させ、会社が成長するには、その拠点となるオフィスを構えることが大切です。せっかく調達した資金も上手にやり繰りしなければすぐに底をついてしまいます。

創業時のオフィスとしてはどういったものが良いのでしょうか。一般的な賃貸オフィスでは内装からパソコン、コピー機などの備品も自分たちで整える必要があり、どうしても初期費用が高くなってしまいます。反対にコストを抑えようとバーチャルオフィスや自宅では、金融機関からの心象が悪い、取引先からの信用度が得にくいといったデメリットもあります。

そうしたことを踏まえると、オフィス家具やOA機器、インターネット環境が完備されたレンタルオフィスやサービスオフィスが初期費用を抑えることができる良い選択肢となるでしょう。特にサービスオフィスでは、受付・秘書サービスなどが標準機能として提供されており、電話応対や飛び込みの営業対応に時間を取られることなく、本来すべき業務に集中することができます。また、共有施設として設備された会議室を必要な時だけ利用することもできます。

サービスオフィス選びでわからないこと、ちょっとしたご質問など、当社までお気軽にご相談ください。ご相談、ご質問は当社専門アドバイザーが無料にてお答えいたします。

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この記事を書いた人
戸部 知良
戸部 知良
フリーライター

1980年生まれ、フリーライター。経済、ビジネス、行政から生活情報までさまざまなジャンルで執筆を行う。インタビュー取材は年間50本以上、記事投稿数は年間200本以上。

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